<知財の歴史>
【第2回】トヨタの歩みと商標
トヨタ自動車の商標について調べてみました。
トヨタ自動車は、日本の発明王の一人である豊田佐吉翁が創業した豊田自動織機製作所内に設置された自動車部を起源とします。
1936年に最初の乗用車(AA型)を発売し、敗戦から10年後の1955年に本格的な「トヨペットクラウン」を発売。モータリゼーションが始まった頃の1966年に国産大衆車「カローラ」を発売し、
そして自動車ブームに乗って1970年にスペシャリティーカー「セリカ」を発売。1981年にはハイソカーブームの代表車となる「ソアラ」が発売されました。
トヨタの車の歴史は日本のモータリゼーションとともにあり、国民生活の質向上とともに進化しています。トヨタの車は故障に強いが面白みに欠けると言われましたが、
排ガス規制で一様に面白みに欠けた当時の国産車の殻を打破してくれたのが「ソアラ」。個人的に「ソアラ」の登場は高く評価しています。
表にあるカタカナの「トヨタ」マーク(No.1)は、1989年に現在のエンブレムに代わるまで長年使用されてきたもの。把握できた登録商標では最も古い1936年出願。
最初の乗用車を発売した年に出願されました。50代以上には懐かしいマークです。枠で囲まれた「TOYOTA」マーク(No.4)は1957年出願。最近あまり見かけなくなりました。
「LAND CRUISER」(No.2)は今やトヨタが世界に誇る大型SUVで1955年出願。「TOYO ACE/トヨエース」(No.3)はトヨタが生産販売する小型トラックで乗用車より早い1956年出願。
トヨタは戦時中に軍事用トラックを生産していたという歴史を持っています。
クラウンのフロントグリルを飾る王冠マーク(No.5)は1962年出願。今もクラウンのエンブレムとして大事に使われています。名前の「CROWN」(No.6)は発売から遅れて1964年に出願。
「COROLLA」(No.7)は発売と同年の1966年出願。懐かしい「STARLET」や「CARINA」もこの年に出願されています。「Celica」は1970年出願。「SOARER」(No.8)は1979年出願。
面白いところでは、ボンドカーで有名なTOYOTA2000GTのエンブレム(No.9)が発売年の1967年より早い1966年に出願されています。
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